ASPaC

Report

台湾での会議・ワークショップ

2016.2.28 〜 3.2

期間: 2016年2月28日(日)〜 3月2日(火)

参加者
ASPaC実行委員長:フミ・ササダ (JPDA前理事長)
ASPaC実行副委員長:森 孝幹 (JPDA理事)
ASPaC委員:矢部 幹治 (JPDA会員)
ASPaC事務局:アラン千恵

訪問先
台湾包装設計協会(略称TPDA  会合場所:会員企業Ray Creative Group)

国立台湾芸術大学
中原大学

2月29日

朝10時半より、Ray Creative Group にて台湾包装設計協会(TPDA)のメンバー(黄会長、蔡氏、張氏、高氏)と、翌日ワークショップを行う中原大学の林先生、国立台湾芸術大学の許先生とミーティングを行いました。
フミ・ササダ会長、森副会長より、ASPaCの活動内容、また、今年度のASPaC Awards 2016についての説明を行いました。
TPDAと先生方からは、本事業に対する好意的な印象、また参加への意欲が感じられ、様々な質問が飛び交いました。
午後から翌日のワークショップについての打ち合わせとなりました。
林先生、許先生自ら、講演の通訳をやって頂けるとの事で、講演資料やワークショップの流れを確認。午後の部には、先生としてもワークショップに参加頂くTPDA廖氏と、お昼に到着した矢部氏も合流。
上海でASPaC委員の半分が帰国し、少し寂しくなったところへの矢部氏参加は、私たちにパワーを与えてくれました。

3月1日

台北二日目は、二手に分かれてのワークショップ。
ササダ会長とアラン事務局員は、国立台湾芸術大学(NTUA)へ向かいました。
NTUAは国際的映画監督を輩出している国立芸術大学です。
まずは、JPDAとASPaCについてアラン事務局員が説明、そして、ササダ会長による「ブランドパワーを創造するパッケージデザイン」の講演、更にワークショップの説明と続きました。
そして別の教室へ移動、生徒さん達は、グループごとに決まったテーブルに着席しました。
ササダ会長が一言。“皆さん、普段一緒に授業をした事ない方もいると思いますので、軽く自己紹介しましょう!”この言葉に、どっと笑いが起こりました。
今回は色々な学年の生徒さんが集まっていたのです。
TPDA高氏が教鞭をとる台中の朝陽科技大学からも3名の学生が2時間半かけて参加していました。

“コアラのマーチを食べながら、楽しんでワークショップを行いましょう!”に、更なる歓声が沸きます。
まずは、コンセプトシート作り。
わいわいと各テーブルで議論がされて行きます。
あっという間に40分経過
。議論が続いて行く中、次第に作業に移って行きます。
かわいいコアラのキャラクターが、模造紙に次々と書き込まれて行きます。
中には、パッケージを切ったりつなげたりして、床や廊下で模造紙を広げ、作業を行う学生もいました。

そんな中、二人の学生が教室の中に入ってきました。許先生と何か話をしています。
理由を聞くと、今回、参加枠に入れなかった1年生でした。
お詫びに、“コアラのマーチ”とASPaCのチラシをお渡しし、ASPaC Awards2016への参加を約束しました。
許先生の“終了時間が近づいてきましたよ!”の声に、生徒さんからは、“そんなこと、言わないで!”の声が上がり、まだまだ続けていたい思いが伝わります。
そして、各チームの発表の時間。それぞれのユニークなアイデアに、こちらも感心したり、驚いたりの連続でした。
空箱で、即席に作った立体物や、中には、パフォーマンス付きでの発表もあり、先生、学生も一緒になって、笑いの絶えない、素敵なプレゼンテーションとなりました。
NTUAの学生は、枠にとらわれない発想があり、楽しみながら作業に取り組める、前向きな印象を受けました。

台北二日目のもう一つのワークショップは森副会長と矢部氏で、総合大学として台湾が誇る中原大学に向かいました。
200名を超える学生が集まった講堂で森副会長からJPDAの紹介、そしてASPaCの取組み及びアワードの説明をしました。
次に矢部氏による「日本とアジアをつなぐ地域創生とデザイン」セミナーを行ないました。熱心な学生が多くメモを取る真剣な姿を見て台湾でもパッケージデザインへの興味が深いことを感じました。

セミナーが終わり会場を移してワークショップです。
中原大学には毎年GKグラフィックスの木村氏が講演に来ているとのことで、日本語を理解する学生も何人かいて、ワークショップの説明もコアラのマーチを食べながらというリラックスした雰囲気でスタート。
ASPaCとしては最短時間でのワークショップでしたが、議論からコンセプト作り、そしてデザイン制作へとドンドン突き進み、途中で我々にいくつも鋭い質問があり、また、制作においては最後まで諦めずに立体にしては確認、そして修正しての制作、とプロ顔負けの姿勢を見て、とても質の高い教育を受けていることを感じました。
プレゼンテーションでは、店頭での陳列に配慮したデザインや、食べやすさを追求したパッケージ等の多彩な提案があり、アスパックグランプリは台湾がとるのでは、と感じる程に完成度も提案力もあるものばかり。
先生方も学生も満足そうな笑顔があふれていました。

今回、ASPaC側からの人員が少なかったにも関わらず、滞りなくワークショップが行われたのは、両大学の先生方をはじめ、アシスタントの方々のご配慮があったからこそだと思い、感謝の気持ちで一杯になりました。
学生達にはASPaC Awards 2016に参加頂き、是非、日本でもお会いしたいと思う素晴らしい1日でした

 

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