東北プロジェクト
Report
東北プロジェクトとは
当事業に関しては、この5年間で一応の成果を得ることができたので、平成28年度で終了としましたが、これまでに築いてきた人的交流の成果を国内交流事業の中で積極的に活用していきたいと考えています。
※下記の理事長コメントは、事業進行中の平成26年度当時のものです。
公益社団法人日本パッケージデザイン協会
理事長 加藤芳夫
東北プロジェクトは東日本大震災後の東北地方の復興支援として、パッケージデザインで東北のお役に立ちたいという思いから始まった活動を起点としている委員会活動です。
2014年度はJAGDAの「おいしい東北パッケージデザイン展」への協カを中心に活動しました。
コンペティションの広報活前協カと会員参加、審査員やセミナーの講師の派遣などを積極的におこないました。
この企画は2013年の「JPDA全国会議in仙台」の一連の催しの“JPDAパッケージデザイン展~ニッポンのお土産展・東北末来NOREN展~”に 刺激をうけた東北経済産業局が発想した事業です。
このコンペティションにJPDAが参加するなかで、東北地方におけるデザインの現状の一端を知ることができました。東北の生産者、事業者の多くは、中身が良ければ売れるであろうという実質的で生産者中心のものつくりであり、使う人や買う人に対する思いが弱いという姿勢が見られました。
お客様に対してのコミュニケーションとしてのパッケージデザインの存在が希薄なのです。売ることを先に考えてばかりの大手の仕事にはない、中身本意のまじめなものつくりの姿勢であると考えることもできますが、実情はデザインのことはよくわからないし、費用がかかり、面倒だから包材メーカーに発注するなど本質的にデザイン軽視の現実がありました。
私たちJPDA会員が想像する以上にパッケージデザインの価値が地方のメーカーの人には認識されていません。
こういったことからJPDAがすべきことは、もう一度原点にたちかえり、地方のモノ作り現場にバッケージデザインとは何なのかを理解してもらい、強いデザィンマインドを持ってもらうことが大切だと考えました。
パッケージデザインは、より良い価値を産みだし多くの人々に喜んでもらえる重要な考え方、機能だと言うことを理解してもらいたい。
地方の多くの良いものが消費者に喜んでもらえる仕事には良いパッケージデザインが必要だということを知っていただくことや、伝える活動が重要であると思います。
東北プロジュクトはその第一歩として、東北のものつくりをする人に対し、デザインの意識改革をしていただける場つくりやセミナーを実施していく方針です。
実はこういう状況は東北以外にも日本全国の地方にあちこち見られます。
そこでまずは東北・仙台から始め、その経験を生かしながら全国にバッケージデザインの認識を高め広げる社会にお役に立つ活動をしていきたいと考えています。
このJPDA東北プロジュクトは日本の各地と新たにつひがるキックオフとなる活動です