JPDA西日本委員会 勉強会 つなぐ vol.3

「資生堂デザインとフォルム&色彩 in 京都」・新年交流会

開催情報
開催レポート

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開催日時:平成28年2月19日(金)16:00~19:00
開催場所:京都市 ホテル本能寺 5階 雁(かりがね)
参加者数:77名(会員:67名/新入会員:3名/一般:7名)

 

2015年度最終回となる西日本勉強会「つなぐvol.3」は2014年3月に資生堂を退社され、現在はフリーランスとして様々な分野でご活躍されている松本泉氏をお招きし、31年に及ぶ「資生堂時代のパッケージデザイン」、退社されてからの「現在のパッケージデザイン」、そしてアーティストとして活動されている「生命のパッケージデザイン」、この3つの視点から見たパッケージデザインについて京の町でしっとりと語っていただきました。泉さんは東京芸大在学中、細密イラストレーションを得意とし、日々、銀座の画廊で展覧会を開いたり、PC雑誌の表紙を描いたり等の活動をされ、自身はイラストレーションの道で生きていくと思われていたそうです。そんな中、泉さんの恩師から「資生堂がパッケージデザイナーを募集しているけど行ってみないか?」と声をかけてもらい入社することに…。当時の資生堂宣伝部はプロダクト系デザイナーが主であったためパッケージデザイナーとして少し変わったやつが欲しいということで泉さんが入社することになったそうです。また今なお続く資生堂の伝統として新入社員は資生堂書体というゴシックでもない明朝でもない独特な書体を自在に書けるようになるまで、ひたすら練習します。エレガントだけど緊張感もある書体はしっかり芯をとらないと非常に難しいですが、苦労しながら覚えていくと同時に資生堂の「心」というモノも得ることができるそうです。

最後に4億年の歴史が作り上げた昆虫の「生命がもたらすパッケージデザイン」について熱く語っていただきました。今にも羽を広げそうな昆虫の生命力が伝わる作品に会場内は「おぉー」「うわー」など様々な声が上がっておりました。

泉さんの手がけられたパッケージ1つ1つへの思いは深く優しく、細部の線、色すべてに対する思いがパッケージデザインに込められていました。京の夕暮れに映し出される作品の魅力に参加された皆様には心に残る有意義な講演会になったと思います。

委員会:JPDA西日本委員会
担当委員:井上聡/永島学/中森恭平/藤田隆/森孝幹

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